内部模型

巨大家具の外側はラウンジやダイニング(パーティ用)
またバーカウンターなどに使われます。
これらの模型は、2004年にデンマークの画廊で展覧会に出品する機会がありました。お母さんと見に来ていた小さな子どもが模型の人物だけ取ってしまい、建物から離して並べてしまいました。お母さんは僕にすごく謝っていましたが、「これはアートではなくてただの建築模型ですから何の価値もないんです。」
この模型写真は当時住んでいた家の庭で撮りました。
全体模型

水浴する人たちのイメージ。
水色の部分は砂浜というより、大半は岩場です。
この模型制作は本当に大変で、手にまめができてしまいました。

初期図面

建築全体に対しての巨大家具の位置。
左端部には木造のサウナや、フィヨルドで水浴するための脱衣所もあります。

模型写真

合板が積みあがっている様子を伝える模型写真。

巨大家具の平面形状

巨大家具の中はくり貫かれ、子供部屋や夫婦の書斎になっています。夏季は夜の10時過ぎまで明るいので、仮眠の部屋といったところです。

出発点

安価な唐松の合板を積層させてつくられた巨大家具。
敷地前面に広がるフィヨルドをイメージ。

Summerhouse in Aalborg Project, 2002-

デンマーク オルボー郊外のフィヨルド(海峡)に面した敷地に計画されたサマーハウスです。デンマーク人は夏季には1ヶ月以上の休暇が義務付けられているため、こうした建物で家族や友人と過ごす習慣があります。
オルボーは白いセメントによるホワイトコンクリートで有名な工業都市です。
この計画ではこの白いコンクリートで骨格の箱をつくり、内部にはフィヨルドのような複雑な曲線により構成された巨大家具が納められている建築を計画しました。

計画地(赤丸のところです)

小さな集落地。のどかな立地です。
複雑な曲線のフィヨルドが横切っています。

イメージ・スケッチ

計画のこの段階はドイツのベルリンで行いました。
デンマークの芸術家と共にバスで行きました。「それぞれがベルリンのアトリエで作品製作を行い、ときどきお互いのプロジェクトを説明する」というイベントに参加しました。

僕はベルリンの広場で似顔絵を描いているドイツ人2人にこのプロジェクトの印象を聞いたり、薄謝で手伝ってもらいました。僕は当時、このプロジェクトにかける情熱は病的なものがありました。
専門分野以外の人からも多くの意見を聞きました。
デンマーク及び日本の構造設計の専門家にも頻繁に相談していました。

初期模型

コンピューターに頼らずに、模型をたくさん作りました。
建築家学校の机、及び自宅の作業場で行いました。
このサマーハウスには小さなサウナがあります。
フィンランド人の学生にサウナの設計について聞くことができました。彼は僕の模型が気に入って、自国の教授に見せたいと言ってくれました。この作業用の模型は夢に出てくるほど眺めました。


追記: 現在に至るまで自分ではよく理由が分かりませんが、異国にて伝統的な「日本」を強調するデザインを行いたくないと考えています。
日本の民家風なもの、仏閣建築のようなエキゾティックなものが海外にて面白がられることがあります。処世術として有効かもしれませんが、異国で「日本」を前面に押し出す行為に、僕には強いアレルギーがあります。
異国にて意味もなく着物を着たり、日本の風変わりな文化を見せ付ける行為も然りです。
僕はそれ以外のところで勝負したいと、このプロジェクトを行いながら考える契機になりました。