Time-Scape Architecture Project, 1994

建築とは空間芸術ですが、建築に時間という要因を持ち込みたいと夢想していました。
「建築とは凍れる音楽である」という格言もありますが、どうやって解凍できるのか。
「時間」といっても当時も今もよくわかりません。当時住んでいた東京 中目黒の僕のアパートの隣の、戦前の木造アパートが壊されることになりました。物をつくる立場の人間にとって、壊されている光景には考えさせられます。
そこでの解体材料をもとに、群馬県の自然豊かな草原に人工的なランドスケープをつくりました。これは気の置けない仲間による協働作業でした。こういう問題を共に話したり、言い合ったりする友人との時間は貴重です。

全体写真

村中にワイヤーが張り巡らされ、それを基準に木材が絡み合っています。

川やダムのまわり

作品は川やダムの周囲にも関わっています。制作には苦労しました。

動的な動きを喚起させます。
海のない群馬県に出現した波と喩えました。

林のなか

林の中にも作品が進んで行きます。土地の所有者にお願いしては、領域を広げていきました。

群馬県下仁田での展覧会

村の人たちには迷惑をかけてしまいました。
反対する人は常に50パーセントいます。
それでもどうにか実現したのは、僕たちの宿泊施設を提供してくださったり、周囲の人たちを説得してくれた人たちに恵まれたからです。

夜景

村の街灯をブラックライトに変えました。幻想的な星座のようです。

制作風景

写真中央が僕です。泊り込みで2ヶ月かかりました。
ほとんどのメンバーが設計事務所で働いており、週末手伝いに来てくれました。
現在は皆、建築家として活躍しています。

左右とも僕の親友です。これはパフォーマンスでしょうか。
右の彼は地上からかなりの高さにいます。
畑にも作品が横切ります。
掘り返したジャガイモをも着色しています。
新聞に掲載されたおかげで、県外からの訪問者も来てくれました。
新聞の力を初めて知りました。