計画地

有効活用されていなかった円形の駐車場が計画地です。


Peter Holms Vej Project, 2002

オーフスにある19世紀につくられた植物園(都市公園)は女性に対する性犯罪の温床になっていました。外国人だった犯罪者は逮捕されたのですが、樹木が茂った公園には悪しきイメージが浸透してしまいました。

新進気鋭の若手のアーティストに必要だといわれていた、ビデオ作品を主体とする美術館をこの公園に計画して、人を集め、社会問題となっていた公園を救済する計画です。

実現の見込みはありませんが、この計画を進めるにあたってデンマークの多くの財団に助成してもらい、車椅子で利用できる建築計画の追求を前提に、王室からも支援してもらえました。

後にはこの計画はオーフス市の都市計画課に保存されることになりました。

敷地の状況

公園は、にぎやかな都市から少し距離を感じます。
街灯もなく夜間は暗いために、女性の一人歩きは危険です。
公園内には主導の一本の歩道があります。この歩道を利用して、計画した建築へと訪問者を導きます。人の気配が感じられる公園になると思います。

初期図面

コンピューターでも図面を描きますが、僕はこの段階(作業)が好きです。
僕の恩師の先生は、手描きの図面がニューヨークの近代美術館のコレクションになったことがあり、大変な影響を受けました。

この計画の場合、この手描きの図面(汚れていたり破れていますが)が評価されて、
大手屋根材メーカー主催の建築賞を受賞することができました。

池の水位

池の水位は人工的に変化し、イベントにあわせて池の水を抜き、さまざまな素材のテラスが現れます。オーフス市が毎年開催するカルチャーイベントがあり、訪問者の多いときは水を抜き、ビア・テラスとして楽しむことが可能です。

写真の一番下のものは、水が全て抜かれた状況です。

円形の敷地

敷地は有効利用されていない円形の駐車場です。
樹木が敷地の形状を強調するように円形に囲っています。
この計画ではこの樹木を全て残しています。

ビデオアートギャラリーの計画

計画地↓



配置図

円形の敷地の中にどのように建築を計画するのか検討しました。

薄暗い公園を人々はどのように歩き、どういう人の流れがあるのか、
ここを通る人はどこに向かうのか、時にはストーカーのように尾行して調査していきました。

計画地↓

集合住宅

公園(植物園)

温室
古い民家の
テーマパーク

1階

地下階



模型写真

円形の敷地を利用して人工的な池をつくりました。
池に突き出たガラスの箱は訪問者を池の下に設けた
地下の展示室に導くスロープです。

浅い池ですが、水面の下には様々な素材によるテラスが潜んでいます。

水面から突き出たガラスの箱は、薄暗い公園に光を発し、
公園全体の状況を監視するかのような役割を担っています。